先月の話だが、宝塚大劇場に観劇に行ったのでその備忘録。
普段は劇団四季と東宝ミュージカルを中心に観劇。
初めての宝塚は、とても興味深かった。

劇場と座席
席は2階15列65番。B席で、やや上手側のサイドブロック、後ろから3列目だった。が、めちゃくちゃ見やすかった。
舞台最上部が見切れるので大階段からの登場シーンは見えず、銀橋の中央も前の人の頭でちょうど見えなかったけど、大階段の上で何かすることはなかったのと、銀橋中央も長時間いる場所ではないから大丈夫。
その座席で¥3,500というのはすごい。どういう価格設定なんだ。
というか約2500席あって、B席でもしっかり見やすいのはすごいことだよね。hitaruも見ならって欲しい、本当に。とりあえず3FバルコニーをS席にするのやめよ?
演目の感想
黒蜥蜴
江戸川乱歩版は読んだことがあるが、三島版は未読。
だがしかし、読んだのは10年以上前なので、話の詳細はだいぶあやふや。
キャストと演技
黒蜥蜴役の春乃さんはとにかく台詞が多い。着がえも多かった。ドレス→ドレスだけではなく、着物や男装などもある。裏ではてんやわんやなんだろうな。ちょっと前にKinky Bootsのローラ役の舞台裏動画を見たんだけど、ローラも着替えが多いからてんやわんやしてたの。それを思い出した。しかし、着物への早着替えってどういうことなの。
少女のような雰囲気から、自分で自分のことが分からなくなっている情緒大爆発な感じまで、出てくるたびに雰囲気が違う。その辺の振り幅がとても良かった。
明智役の桜木さんはとても格好よかった。がっつり低音が出ていて、男役ってすごいと思うなど。
また、黒蜥蜴の右腕の雨宮潤一さんと青い亀さんがいい味を出していた。これはとても重要な役ですね。
演出など
盆は回るしせり上がりはあるし、見たい舞台装置がてんこ盛りでうれしい。回転盆があるだけで演出の幅が広がるし見応えもある。
黒蜥蜴の死のシーンはとても綺麗だった。とても布が多くてゴージャス。まあ宝石をねらっていた盗賊の死だから、ゴージャスじゃないと可哀そうか。
ストーリー面では、明智と警察の人がいつの間にか仲良くなっていてびっくり。警察の人の葛藤ソロナンバーとかがあるとそこら辺が分かりやすくなるんだろうけれど、そうすると長尺になってしまう。劇自体は90分で終わらせないといけないもんね。
Diamond IMPULSE
とにかく景気が良い
出てくるたびに衣装が違うし、舞台上の電飾もギラギラしている。「Friend like me」(アラジン)がずっと続いている感じ。……1時間(正確には55分)しかなかったのか。あまりにもあっという間だった。
衣装もギラギラだった。「黒蜥蜴」は黒蜥蜴だけがギラギラしていたから油断していたけれど、ショーはみんなギラギラだった。
印象に残った場面
開幕、桜木さんが上からダイヤモンド型のゴンドラに乗って降りてきたところで度肝を抜かれた。うちの地元の七五三や結婚式じゃあないんだから。
途中で男役さんが娘役さんをリフトしていて、ものすごい腕力だと思った。
普段重いものを持ち上げがちな仕事をしているが、40kgちょっとが限界で、日によっては30kg台しか上げられないこともあるのに。 いや、娘役さんが軽いのか?だとしたら3時間近く歌ったり踊ったりする体力と気力すごくない?
大階段は選ばれし者しか通れない場所みたいなイメージがあったけれど、そんなことはなかった。みんなが通れる場所だったんだね。
宝塚名物のでかい羽も見れて満足。トップスターの羽根には沢山のしっぽまでついていてゴージャスだった。あのしっぽは通常営業の装備なのだろうか。
というかあの羽根はラストにしか付けないんだね。宝塚と言ったらあの羽根と大階段のイメージだったので、もうちょっと登場すると思ってた。
プログラムと広告
ページの途中で広告が入っているタイプは初めて見た。商魂たくましい。
最後の方に西宮市内の病院の広告もあったんだけど、駅の広告(病院の最寄り駅のホームに出ている看板)みたいなノリで出稿できるんだね。
少し話は逸れるが、緞帳も3種あってびっくりした(加美乃素とワコールと、あとどこだったっけ)。企業名が緞帳に書いてあるというのはあちこちの劇場で見かけるけど、それを複数設置しようという発想はなかった。
いつ、誰が、どの役で出ているのか分かるリスト?がついているのも面白い。ご贔屓のジェンヌさんがいる人は、これを参考に探してね。ということなのだろうか。 ショーの衣装で写真に写っていたし、トップクラスの人は毎回写真を撮り直してもらうんだね。
作品の解説はあまりなくて、お写真とどの役で出てるかリスト、トップスターなど何名かからの作品への意気込みで占められていて、作品と背景の解説が中心の劇団四季のプログラムとは思想の違い(スターシステムか作品主義か)を感じた。
めちゃくちゃ余談なのだが、劇団四季はプログラムの写真がほとんど変わらない。ので私自身は写真はあまり見ていないのだが、一昨年行った全国公演で隣りに座った男の子がお母様に「この人写真変わったね」と言っていて戦慄した。把握してるの…??お母様もちょっと引いてらした。分かる。
スケール感とスターシステム
今回は112期生の初舞台ということもあり、舞台上に非常に多くの出演者がいて圧倒された。 普段観劇している劇団四季は30人規模なのに対し、今回は112期生40名くらいと宙組の人80人くらい?が舞台に立っているのだからその差は歴然。このスケール感とエネルギーは、なかなか真似できるものではない。
トップスターやトップ娘役、2番手?にならないと、ソロで長尺を歌うことも踊ることもできないというのは、本当に厳しい世界だと感じた。しかも毎年新人が入ってくるのだから、相当苛烈な競争に身を置いているのだろうな。
一方でトップになると、上演中は出ずっぱりだし、自分の代わりはいない訳で、それはそれで大変だとも思う。月曜のみ休演で、水・木・日は1日2回公演というスケジュールをこなしているのだから、とんでもない体力と気力が必要だろう。
全体の感想と反省点
初めての宝塚観劇だった。 B席であってもしっかりと見える客席、生オーケストラ、充実した舞台機構と非常に満足感の高い観劇だった。花組の全国公演のチケットも抑えたので、また見られるのを楽しみにしている。
今回は話をなんとなく知っているから。という理由で黒蜥蜴を見に行ったのだが、黒蜥蜴よりもDiamond IMPULSEの方が面白いと感じた。 これがどうしてなのかは、今のところよく分からない。幼き頃TVでやっていた宝塚を食い入るように見ていた、という親からの証言もあるので、今度お芝居とショー、どっちに食いついていたのか聞いてみようと思う。
非常にギラギラキラキラしていたけれど、あれは関西を本拠地とする劇団だからなのかしら。女性はキラキラしたものが好きとは言うけれど、流石に度を越えているのでは。 役名も「"THE Diamond"」とダブルクオーテーションまで含めての役名だったり、「サンライズ神ガー」というやかましいネーミングがあったりして大変面白かった。これも関西だから??(関西への偏見)
そういえば、三浦しをんさんのエッセイで宝塚は乙女の夢みたいなことが書かれてた記憶があるんだが(どの本なのか忘れてしまった)、劇場の佇まいといい内装といい、タカラジェンヌさんの立ち居振る舞いといい、全てが乙女の夢ですね。
反省点としては、予習が足りなかったこと。
セリフがちょこちょこ聞き取れず、話についていけない部分があった。原作のある舞台なのだから、ちゃんと再読しておけばよかった。
また、帰宅後に公式のYouTube解説動画があることに気がついた。事前に視聴して定番の構成などを知っておけば、実際に見た時により楽しめたのではないかと思っている。












